皮膚科の豆知識ブログ

日々の小さな疑問を解決する論文を紹介。講演、お仕事の依頼は「お問い合わせ」からお願いします。

はじめに---このブログについて

「皮膚科の豆知識ブログ」は日々の小さな疑問を解決する論文を紹介するブログです。 皮膚疾患は数が多く、大規模スタディがほとんど行われていません。そのため診療は経験に基づいて行われエビデンスは軽視されがちです。 そこで、このブログでは皮膚科診療…

抗ヘルペスウイルス薬の選びかた・使いかた(medicina連載まとめ)

現在、医学雑誌medicinaで皮膚科治療薬の連載を行っています。 www.derma-derma.net Vol.62 No.6~9で抗ヘルペスウイルス薬編が終了したので、その簡単なまとめを記載しておきます。 作用機序と有効な皮膚疾患 ・抗ヘルペスウイルス薬はヘルペスウイルスのDN…

医学書執筆の裏側2

2025年2月に新刊「皮膚疾患データブック」が出版されました。 診断+治療を完全攻略 皮膚疾患データブック その出版までの4年以上に渡る道のりを、「執筆の裏側」としてXで発信してきました。 それらのツイートを、加筆修正の上、このブログにまとめておきた…

抗真菌薬の選びかた・使いかた(medicina連載まとめ)

現在、医学雑誌medicinaで皮膚科治療薬の連載を行っています。 www.derma-derma.net Vol.62 No.1~5で抗真菌薬編が終了したので、その簡単なまとめを記載しておきます。 作用機序と有効な皮膚疾患 ・抗真菌薬は真菌の細胞膜などに作用し、その構造・機能を障…

新刊の参考書籍③「循環器病治療薬ファイル」

この度、メジカルビュー社様より新刊が出版されました。 診断+治療を完全攻略 皮膚疾患データブック この本は様々な書籍、教科書から影響を受けて制作されています。 フレームワークで考える内科診断 膠原病診療ノート 循環器病治療薬ファイル このブログで…

新刊の参考書籍②「膠原病診療ノート」

この度、メジカルビュー社様より新刊が出版されました。 診断+治療を完全攻略 皮膚疾患データブック この本は様々な書籍、教科書から影響を受けて制作されています。 フレームワークで考える内科診断 膠原病診療ノート 循環器病治療薬ファイル このブログで…

新刊の参考書籍①「フレームワークで考える内科診断」

この度、メジカルビュー社様より新刊が出版されました。 診断+治療を完全攻略 皮膚疾患データブック この本は様々な書籍、教科書から影響を受けて制作されています。 フレームワークで考える内科診断 膠原病診療ノート 循環器病治療薬ファイル このブログで…

新刊の紹介「皮膚疾患データブック」

この度、メジカルビュー社様より新刊が出版されます。 診断+治療を完全攻略 皮膚疾患データブック みなさんは皮膚科のマニュアル本を読んで、このような感想を持ったことはないでしょうか? ・病名がわからないから、どこを調べてよいかわからない ・記載が…

褥瘡・皮膚潰瘍治療薬の選びかた・使いかた(medicina連載まとめ)

現在、医学雑誌medicinaで皮膚科治療薬の連載を行っています。 www.derma-derma.net Vol.61 No.12~13で褥瘡・皮膚潰瘍治療薬編が終了したので、その簡単なまとめを記載しておきます。 作用機序と有効な皮膚疾患 ・褥瘡・皮膚潰瘍治療薬は創傷に対して使用す…

保湿剤の選びかた・使いかた(medicina連載まとめ)

現在、医学雑誌medicinaで皮膚科治療薬の連載を行っています。 www.derma-derma.net Vol.61 No.8~10で保湿剤編が終了したので、その簡単なまとめを記載しておきます。 作用機序と有効な疾患 ・角層に含まれる水分量が低下した状態(ドライスキン)では痒み…

4つの花粉症と食物アレルギー

果物や豆類に含まれるアレルゲンと、食物アレルゲンの構造は類似しています。 そのため花粉症患者が特定の食物を摂取すると、交差反応でアレルギー症状を発症することがあります(花粉・食物アレルギー症候群)。 それでは具体的にはどんな花粉が症状を起こ…

食物以外の原因で起こる5つの食物アレルギー

食物アレルギーの中には、交差反応によって食物以外の原因から生じるものがあります。 今回は交差反応性の食物アレルギーを5つ紹介したいと思います。 ①花粉 「花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)」 果物や豆類には花粉のアレルゲンと類似の構造が含まれて…

抗ヒスタミン薬の選びかた・使いかた(medicina連載のまとめ)

現在、医学雑誌medicinaで皮膚科治療薬の連載を行っています。 www.derma-derma.net Vol.61 No.6~7で抗ヒスタミン薬編が終了したので、その簡単なまとめを記載しておきます。 作用機序と有効な皮膚疾患 ・抗ヒスタミン薬は、血管と神経のヒスタミンH1受容体…

手足口病はどれくらい家族に感染する?

手足口病は家庭内感染が少なくありません。 それではどれくらいの頻度で感染するのでしょうか。 論文を見てみましょう。 手足口病患者と同居する家族の追跡調査です。 JAMA. 291(2): 222, 2004、PMID: 14722149 対象はエンテロウイルス71型が検出された94人…

非典型的な手足口病の3つの病型

手足口病はエンテロウイルスの感染によって生じます。 原因ウイルスは多彩で、従来はコクサッキーA16型、エンテロ71型が多いとされてきました。 しかし近年は変化してきています。 国立感染症研究所が公開している原因ウイルスを見てみましょう。 IASR病原微…

医学書執筆の裏側

2022年1月に初めての著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」が出版されました。 その出版までの1年以上に渡る道のりを、「執筆の裏側」としてTwitterで発信してきました。 このブログにそれらのツイートをまとめておきたいと思います。 第1章…

初期対応と皮膚科コンサルトのタイミング⑤/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の読者から、初期対応と皮膚科コンサルトのタイミングが知りたいとのご意見をいただきました。 前回までは紅斑について解説しました。 www.derma-derma.net 今回は紫斑についてです。 緊急性のある病態…

初期対応と皮膚科コンサルトのタイミング④/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の読者から、初期対応と皮膚科コンサルトのタイミングが知りたいとのご意見をいただきました。 そこで紅斑を3つに分けてそれぞれの対応について解説していきます。 前回は境界明瞭な表面がツルツルの紅…

初期対応と皮膚科コンサルトのタイミング③/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の読者から、初期対応と皮膚科コンサルトのタイミングが知りたいとのご意見をいただきました。 そこで紅斑を3つに分けてそれぞれの対応について解説していきます。 今回は境界明瞭な表面がツルツルの紅…

初期対応と皮膚科コンサルトのタイミング②/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の読者から、初期対応と皮膚科コンサルトのタイミングが知りたいとのご意見をいただきました。 そこで紅斑を3つに分けてそれぞれの対応について解説していきます。 前回は表面がザラザラの紅斑(表皮の…

ステロイド外用薬の選びかた・使いかた(medicina連載のまとめ)

現在、医学雑誌medicinaで皮膚科治療薬の連載を行っています。 www.derma-derma.net Vol.61 No.1~5でステロイド外用薬編が終了したので、その簡単なまとめを記載しておきます。 作用機序と有効な皮膚疾患 ステロイド外用薬は、表皮内の炎症細胞や表皮細胞の…

初期対応と皮膚科コンサルトのタイミング①/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の読者から、皮疹をみたときの初期対応と皮膚科コンサルトのタイミングが知りたいとのご意見をいただきました。 そこで紅斑を3つに分けて、それぞれの対応についてこのブログで解説していきます。 今回…

帯状疱疹になった人にワクチンは必要ですか?

帯状疱疹の既往がある患者に帯状疱疹ワクチンは必要なのでしょうか。 論文を調べてみました。 再発の頻度 まず帯状疱疹の再発はどれくらいあるのでしょうか。 帯状疱疹に関するシステマティックレビューを見てみましょう。 BMJ Open.4(6): e004833, 2014、 P…

帯状疱疹ワクチンはどちらを選べばいいですか?

現在使用可能な帯状疱疹ワクチンは2種類あります。 生ワクチン 遺伝子組換えワクチン これらはどう違うのでしょうか。論文を調べてみました。 予防効果 CDCのレコメンデーションにそれぞれの予防効果が記載されています。 MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 67(3):…

1枚のフローチャート/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明⑤

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」には、いくつかわかりにくい部分があったようです。 そこで、このブログで読者の疑問に解答していきたいと思います。 前回はうっ滞性脂肪織炎について解説しました。 www.derma-derma.net 今回は疑問で…

うっ滞性脂肪織炎/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明④

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」には、いくつかわかりにくい部分があったようです。 そこで、読者の疑問に対してここで解答していきたいと思います。 前回は蜂窩織炎の診断について解説しました。 www.derma-derma.net 今回はそのつづ…

医学雑誌「medicina」で連載が始まりました

24年1月より医学書院の内科雑誌「medicina(メディチーナ)」で私の連載が始まりました。 medicina2024年1月号 特集 その知見は臨床を変える? 以前出版した書籍「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」は病態の解説と診断法に内容を絞り、具体的…

蜂窩織炎の診断/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明③

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」には、いくつかわかりにくい部分があったようです。 そこで、このブログで読者の疑問に解答していきたいと思います。 前回は蕁麻疹について解説しました。 www.derma-derma.net 今回は蜂窩織炎の診断に…

蕁麻疹の病歴聴取のコツ/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明➁

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」には、いくつかわかりにくい部分があったようです。 そこで、このブログで読者の疑問に対して解答していきたいと思います。 前回は真菌検査について解説しました。 www.derma-derma.net 今回は蕁麻疹に…

真菌検査について/著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の補足説明①

拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」には、いくつかわかりにくい部分があったようです。 読者からいただいた疑問に対してここで解答していきたいと思います。 今回は真菌検査についてです。 抗真菌薬処方の際に真菌検査は必須なのか? ま…