皮膚科の豆知識ブログ

皮膚科専門医のブログです。日々の小さな疑問を解決する論文を紹介します。

はじめに---このブログについて

このブログについて 「皮膚科の豆知識ブログ」は皮膚科専門医が、日々の小さな疑問を解決する論文を紹介するブログです。 ↓↓読者登録はこちら カテゴリー別の記事一覧 記事の一覧を見やすくまとめています。 カテゴリー一覧 Twitterで更新情報を発信中 Twitt…

「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の第4刷が発行されました

この度、私の著書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の第4刷が発行されました。 購入してくださった皆様ありがとうございました。 誰も教えてくれなかった皮疹の診かた 第○刷というのは増刷された回数を表しています。 最初に印刷した本が売…

キズにゲンタシン軟膏を使うか?(油脂性基剤の選びかた)

潰瘍治療薬は剤型によって3つに分類するとわかりやすくなります。 油脂性基剤(水を保つ) 水溶性基剤(水を減らす) 乳剤性基剤(水を増やす) 創部の水分の状態に応じて薬剤を使い分けるのが創傷治療の原則です。 剤型別に外用薬の使いわけを解説したいと…

ユーパスタ、カデックス、ヨードコートの違い(水溶性基剤の選びかた)

潰瘍治療薬は剤型によって3つに分類するとわかりやすくなります。 油脂性基剤(水を保つ) 水溶性基剤(水を減らす) 乳剤性基剤(水を増やす) 創部の水分の状態に応じて薬剤を使い分けるのが創傷治療の原則です。 剤型別に外用薬の使いわけを解説したいと…

ゲーベンとオルセノンの違い(乳剤性基剤の選びかた)

潰瘍治療薬は剤型によって3つに分類するとわかりやすくなります。 油脂性基剤(水を保つ) 水溶性基剤(水を減らす) 乳剤性基剤(水を増やす) 創部の水分の状態に応じて薬剤を使い分けるのが創傷治療の原則です。 剤型別に外用薬の使いわけを解説したいと…

【書籍の復習用】国試解説:第4回

前回に引き続き書籍の内容をもとにして国家試験の問題を解説していきます。 誰も教えてくれなかった皮疹の診かた 今回は第2章の内容になります。 【問題】 以下の皮疹が真菌検査陰性でステロイド外用を行っても治癒しない場合、何を行えばよいでしょうか。 …

【書籍の復習用】国試解説:第3回

前回に引き続き書籍の内容をもとにして国家試験の問題を解説していきます。 誰も教えてくれなかった皮疹の診かた 今回は第2章の内容になります。 問題 以下の皮疹をみたときに、まず何を行えばよいでしょう。 (112D-33) 解答 答え:真菌検査 表面の変化が…

【書籍の復習用】国試解説:第2回

前回に引き続き書籍の内容をもとにして国家試験の問題を解説していきます。 誰も教えてくれなかった皮疹の診かた 今回は第2章の内容になります。 問題 以下のような皮疹をみたとき、まず何をすればよいでしょうか。 (110-C24) 解説 答え:真菌検査 表面の…

【書籍の復習用】国試解説:第1回

この度、医学書院様より本を出版しました。 誰も教えてくれなかった皮疹の診かた 書籍を購入してくださった方に向けて、Twitterで書籍の内容をもとにした国家試験の解説を行いました。 今回、改めてブログにまとめたいと思います。 問題 次の3つの紅斑を見た…

次回作の構想

次回作の構想メモ 前著の続編(同じコンセプト)の要望がある。 しかし次回作はまったく違ったスタイルの書籍にしたい。 具体的にはマニュアル本。 医学書は成書、マニュアル、通読型の3種類に分類される。 前著は読み物的な「通読型」だったので、次回は別…

湿疹が治るまでどれくらいかかるのか?

湿疹が治るまでには、どれくらいの時間がかかるのでしょうか。 アトピー性皮膚炎の研究を見てみましょう。 外用免疫抑制剤(ピメクロリムス)の寛解維持効果を見た臨床試験ですが、まず寛解導入のために外用ステロイドが使用されています。 Dermatology. 222…

湿疹が治らないときに考えること

「湿疹が治らない」 これは皮膚科医であれば誰しも経験することだと思います。 また「治らない」という訴えでドクターショッピングを繰り返す患者もいます。 それでは湿疹が治らない時はどうすればよいのでしょうか。 まず治らない理由にどんなものがあるの…

湿疹患者の外用薬継続率はどれくらい?

外来診療を行っていると、外用薬をきちんと使用できていない患者が多い印象があります。 実際、薬を塗るのは大変で、続けれられなくても無理はありません。 それでは具体的に外用薬の継続率はどれくらいなのでしょうか。 論文を見てみましょう。 J Am Acad D…

湿疹に抗ヒスタミン薬は有効ですか?

皮膚の痒みは、ヒスタミンが神経に作用することで誘発されます。 そのため神経のヒスタミン受容体を阻害する抗ヒスタミン薬には、痒みを抑制する効果があります。 しかし湿疹の痒みを起こす物質はヒスタミンだけではありません(IL-4、IL-13などのサイトカイ…

湿疹に内服ステロイドを使う場面は?

症状が重篤な湿疹に対しては内服ステロイドを使うことがあります。 それでは具体的には、どのような場面で、どれくらいの量を使えばよいのでしょうか。 接触皮膚炎のガイドラインを見てみましょう。 日本皮膚科学会雑誌 130(4), 523, 2020 NAID: 13000783359…

接触皮膚炎の原因物質は何が多い?

日常診療で接触皮膚炎に遭遇する頻度は高いですが、原因は何が多いのでしょうか。 日本接触皮膚炎研究班が行った疫学調査を見てみましょう。 日本皮膚科学会雑誌 130 (4), 523-567 NAID: 130007833597 パッチテストで原因が判明した接触皮膚炎423例のまとめ…

染毛剤の接触皮膚炎が起きるまでの期間

染毛剤の接触皮膚炎は比較的遭遇することが多い疾患です。 「今までは大丈夫だった」と言われることが多い印象がありますが、感作までにはどれくらいの時間がかかるのでしょうか。 論文を紹介します。 日皮会誌:106 (11),1397, 1996 パラフェニレンジアミン…

湿布の光接触皮膚炎はいつまで続く?

NSAIDsの一種であるケトプロフェンには光線過敏の副作用があります。 そのためケトプロフェンが含有された湿布(モーラステープ)は光接触皮膚炎を引き起こすことがあります。 さらに薬の成分は湿布をはがした後でも長く皮膚に残ります。 光接触皮膚炎を起こ…

皮膚乾燥から湿疹になるのはなぜ?

皮膚乾燥は湿疹の原因になります。 それではどうして皮膚乾燥から湿疹が起こるのでしょうか。 ドライスキンによって湿疹が生じるメカニズムは以下の通りです。 ①皮膚の乾燥によってかゆみ過敏が生じる (ケラチノサイトの活性化や表皮内への神経線維の延長に…

歳を取ると皮膚が乾燥するのはなぜ?

歳を取ると皮膚が乾燥しやすくなります。 それはなぜなのでしょうか。 皮膚(角層)の水分は皮脂や汗によって保たれています。 しかし加齢に伴って皮脂腺や汗腺の機能が低下。 それによって皮脂や汗の分泌量が低下するため、皮膚が乾燥しやすくなるのです。 …

脂漏性皮膚炎の予防法

脂漏性皮膚炎は皮脂の過分泌が原因とされています。 皮膚の常在菌(マラセチア)によって皮脂が刺激性の脂肪酸などに分解され、皮膚の炎症を引き起こします。 そのため脂漏性皮膚炎の予防には、抗真菌薬によるマラセチアのコントロールが有効です。 具体的な…

蕁麻疹の原因はなに?

蕁麻疹の診療で最も多く遭遇するのが「原因は何ですか?」という質問です。 世間一般では蕁麻疹はすべてアレルギーによって起こると思われています。 そのためアレルギー検査を希望されることも多いです。 それではアレルギーによる蕁麻疹の割合はどれくらい…

蕁麻疹が治るまでどれくらいかかる?

急性蕁麻疹はどれくらいの期間で治癒するのでしょうか。 それを調べた論文があります。 J Dermatol. 21(2): 73, 1994 PMID: 8182214 (こちらの文献に詳しい数値の記載あり:臨床医薬 17(5): 727, 2001) 急性蕁麻疹患者50人に抗ヒスタミン薬を投与し、治癒…

蕁麻疹に抗ヒスタミン薬はどれくらい効く?

蕁麻疹治療の第一選択は抗ヒスタミン薬です。 それではどれくらいの効果があるのでしょうか。 論文を見てみましょう。 臨床皮膚科. 57(5): 40, 2003 NAID: 10012879599 蕁麻疹に対する抗ヒスタミン薬の臨床試験の結果がまとめられています。 【症状が中等度…

睡眠薬代わりに第一世代抗ヒスタミン薬を出す?

第1世代抗ヒスタミン薬には鎮静作用があり、鎮静性抗ヒスタミン薬と呼ばれています。 Allergy. 65(4): 459, 2010 PMID: 20146728 眠気の発生率 ・ポララミン:40%・アタラックス:80% そのため基本的には第2世代抗ヒスタミン薬が使用されます。 ところが内…

蕁麻疹が治りませんと言われたら

「蕁麻疹が治らない」といって転院してくる患者は、2つのパターンに分けられます。 難治性の蕁麻疹 内服が不十分 もちろん難治性の蕁麻疹の可能性はありますが、内服が不十分な場合もあることに注意が必要です。 皮疹が出現したときだけ間欠的に内服している…

蕁麻疹にステロイドは効くのか?

蕁麻疹の治療の基本は抗ヒスタミン薬です。 ほとんどの症例は抗ヒスタミン薬でコントロールすることができます。 ところが一部、薬の効果が乏しい患者も存在します。 そんなときステロイドの全身投与が行われることがありますが、その効果はどれくらいあるの…

私の書籍プロモーション戦術

">前回のつづき www.derma-derma.net "> ">今回は私が行った書籍のプロモーションについてまとめてみます。 1. 発売前 2. 発売直後 3. 発売から1~2ヶ月(1~2月) 4. 発売から3~4ヶ月(3~4月) 5. 発売から5~6ヶ月(5~6月) 6. 発売から7カ月~(7月~…

本のプロモーション方法にはどんなものがある?

前回のつづき www.derma-derma.net 本は内容が良ければ売れるというわけではありません。 それでは著書のプロモーションはどうやって行えばよいのでしょうか。 ホリエモンこと堀江貴文さんが「本を売るためのノウハウ」を書いた本があります。 今回はこの本…

著書が重版されるにはどうしたらいいのか?

前回のつづき www.derma-derma.net 最初に印刷した本が売り切れて、追加で印刷することを重版(増刷)と言います。 ヒット作への第一歩は重版になることです。 しかし重版率は10~20%と言われており、ほとんどの書籍が重版されずに販売終了してしまいます。 …