皮膚科の豆知識ブログ

日々の小さな疑問を解決する論文を紹介。講演、お仕事の依頼は「お問い合わせ」からお願いします。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

蜂窩織炎に使う内服抗菌薬はどれがいい?

蜂窩織炎にはどのような抗菌薬を使用したらいいのでしょうか。 感染症の治療では、培養検査を行い原因菌に感受性のある抗菌薬を使用するのが一般的です。 ところが蜂窩織炎では培養で菌を分離できず、起炎菌がわからないことが多いことが問題です。 そのため…

第1世代セファロスポリンを使わない蜂窩織炎

前回の記事では、蜂窩織炎に対しては第1世代のセファロスポリン系抗菌薬を使用すると解説しました。 www.derma-derma.net それでは、それ以外の抗菌薬を選択するのはどんな状況なのでしょうか。 海外のガイドラインを見てみてみましょう。 動物・ヒト咬傷 動…

蜂窩織炎の抗菌薬は添付文書通りでいいですか?

添付文書に記載されている抗菌薬の用量は、海外と比較して少なく設定されています。 そのため蜂窩織炎に対して抗菌薬の効果が乏しい場合、投与量が少ないことが原因の可能性もあります。 米国感染症学会(IDSA)のガイドラインの推奨量と添付文書の常用量を…

蜂窩織炎の治療効果判定の時期は?

蜂窩織炎に対して抗菌薬を開始した後、効果判定はいつごろ行ったらよいのでしょうか。 英国のガイドラインを見てみましょう。 NICEのガイドラインでは、治療の効果判定は48時間後に行うことが推奨されています。 The use of intravenous antibiotics should …

蜂窩織炎の治療期間はどれくらい?

蜂窩織炎の治療期間は「皮疹が消えるまで」と習った気がします。 しかし実際には抗菌薬はどれくらいの期間投与したらよいのでしょうか。 海外のガイドラインを見てみましょう。 米国感染症学会(IDSA)ガイドライン 英国国立医療技術評価機構(NICE)ガイド…