皮膚科の豆知識ブログ

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2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

蜂窩織炎を誤診しないための方法

前回の記事で蜂窩織炎の診断を確定できる検査はないことを解説しました。 www.derma-derma.net そのため非特異的な臨床所見のみから診断するしかありません。 それでは蜂窩織炎の診断はどれくらい難しいのでしょうか。 論文を見てみましょう。 Dermatol Onli…

蜂窩織炎に膿瘍を合併する頻度はどれくらい?

蜂窩織炎はまれに膿瘍を合併することがあります。 その場合は切開排膿が必要になるため、膿瘍の有無を確認しておくことは重要です。 それでは膿瘍を合併する頻度はどれくらいなのでしょうか。 論文を見てみましょう。 Arch Intern Med. 164(15): 1669, 2004 …

蜂窩織炎の再発率はどれくらい?

蜂窩織炎は再発することが多いと感じます。 実際、再発率はどれくらいなのでしょうか。 蜂窩織炎の総論を見てみましょう。 JAMA. 316(3): 325, 2016 PMID: 27434444 蜂窩織炎の再発率 ・1年以内:14%・3年以内:45% このように半数近くが3年以内に再発するよ…

蜂窩織炎の治療は内服薬と注射薬どちらを選ぶ?

蜂窩織炎は抗菌薬で治療を行います。 それでは内服薬と注射薬のどちらを使用したらよいのでしょうか。 論文を見てみましょう。 J Antimicrob Chemother. 70(2): 581, 2015 PMID: 25336165 合併症のない蜂窩織炎患者に対して、24人に対して内服薬(セファレキ…