皮膚科の豆知識

皮膚科専門医のブログです。日々の小さな疑問を解決する論文を紹介します

真菌感染症

白癬は視診で診断するべからず

皮膚真菌症は見た目だけで診断できるのでしょうか。 それを調べた報告があります。 Fam Pract. 16(6): 611, 1999 PMID: 10625138 視診による皮膚真菌症の診断 ・感度81%・特異度45%(陽性適中率:24%) 陽性的中率はわずか24%。視診で診断した症例の7割が真…

自覚症状がない足白癬に注意しよう

白癬はある程度まで菌が増殖しないと、痒みなどの自覚症状が出てきません。 そのため足白癬だと気がつかずに放置している患者が多く、クリニックや病院を受診するのは全患者の2割程度と推計されています。 (日本皮膚科学会雑誌125(12): 2289, 2015) 特に2…

足白癬の予防法

白癬菌はどこにいて、どうやって感染するかを聞かれることも多いと思います。 皮膚に付着した白癬菌は、一定の湿度(85%以上)があれば24時間かけて皮膚内に侵入し、感染が成立します。 水虫が足の指の間にできやすいのは、湿度が高いことが理由です。 それ…

足白癬の治療はいつまで続けるのか?

足白癬は再発することが多いです。 その理由は菌が陰性化する前に治療を止めてしまっているからです。 外用を開始して2週間程度で皮膚症状は改善しますが、菌はまだ残っています。 それでは足白癬にはどれくらいの治療期間が必要なのでしょうか。 菌の陰性化…

足白癬の外用抗真菌薬はどれを選ぶか?

足白癬に対して、外用抗真菌薬はどうやって使い分ければよいのでしょうか。 選択基準は①効果と②系統の2つです。 ①効果 臨床効果を比較した試験は少なく、薬剤間の優劣を示すことは難しいとされています。 しかし処方には何かしらのデータの裏付けが欲しいも…

足白癬の内服抗真菌薬はどれを選ぶか?

足白癬に対して保険適応がある内服抗真菌薬には、テルビナフィン(ラミシール)とイトラコナゾール(イトリゾール)の2種類があります。 テルビナフィン(ラミシール) イトラコナゾール(イトリゾール) どちらを選択すればよいのでしょうか。 まず両者の効…

小児の内服抗真菌薬の投与量

小児の皮膚真菌症に対して内服抗真菌薬が必要になることがあります。 それは頭部白癬の治療のときです。 ところが投与量は日本のガイドラインには記載がなく、論文を参考に決める必要があります。 ある論文(臨床皮膚科. 64(13): 1060, 2010)ではテルビナフ…

皮膚真菌症に内服抗真菌薬を使うシチュエーションは?

抗真菌薬内服が必要な白癬は爪白癬が代表的です。 真菌は爪の下にいますが、外用薬が爪を通過できないからです。 しかし内服薬は、その他の白癬にも適応があります。 ガイドラインから内服薬の適応をみてみましょう。 皮膚真菌症診療ガイドライン 2019 【内…

爪白癬の治療は内服か外用か?

これまで爪白癬には外用薬が効かないので、内服薬を使用する必要がありました。 ところが最近爪白癬に効果がある外用薬が発売され、内服薬を使用しないケースが増えています。 それでは外用薬の効果はいったいどれくらいなのでしょうか。 【内服薬の治癒率】…