皮膚科の豆知識ブログ

皮膚科専門医のブログです。日々の小さな疑問を解決する論文を紹介します。

細菌感染症

第1世代セファロスポリンを使わない蜂窩織炎

蜂窩織炎に対しては第1世代のセファロスポリン系抗菌薬を使用します。 それでは、それ以外の抗菌薬を選択するのはどんな状況なのでしょうか。 海外のガイドラインを見てみてみましょう。 動物・ヒト咬傷 動物咬傷やヒト咬傷で感染の原因となるのはPasteurell…

蜂窩織炎の抗菌薬は添付文書通りでいいですか?

添付文書に記載されている抗菌薬の用量は、海外と比較して少なく設定されています。 そのため蜂窩織炎に対して抗菌薬の効果が乏しい場合、投与量が少ないことが原因の可能性もあります。 米国感染症学会(IDSA)のガイドラインの推奨量と添付文書の常用量を…

蜂窩織炎の治療効果判定の時期は?

蜂窩織炎に対して抗菌薬を開始した後、効果判定はいつごろ行ったらよいのでしょうか。 英国のガイドラインを見てみましょう。 NICEのガイドラインでは、治療の効果判定は48時間後に行うことが推奨されています。 The use of intravenous antibiotics should …

蜂窩織炎の治療期間はどれくらい?

蜂窩織炎の治療期間は「皮疹が消えるまで」と習った気がします。 しかし実際には抗菌薬はどれくらいの期間投与したらよいのでしょうか。 海外のガイドラインを見てみましょう。 米国感染症学会(IDSA)ガイドライン 英国国立医療技術評価機構(NICE)ガイド…

膿痂疹は培養検査で診断できる?

「細菌培養が陽性なので膿痂疹と診断したが、抗菌薬が効かない」という相談を受けることがあります。 これは診断が間違っているパターンがほとんどです。 膿痂疹の診断は培養検査ではできないからです。 湿疹などのびらん面には、黄色ブドウ球菌をはじめとす…

膿痂疹に使う外用薬はどれがいい?

伝染性膿痂疹に対してどの外用抗菌薬を使用したらよいのでしょうか。 細菌培養の結果がわかるまで数日かかります。そのため抗菌薬の選択は過去の報告をもとに行う必要があります。 抗菌薬選択の参考として、伝染性膿痂疹の原因菌を見てみましょう。 皮膚科の…

膿痂疹に使う内服薬はどれがいい?

伝染性膿痂疹に対してどのような内服抗菌薬を使用したらよいのでしょうか。 細菌培養の結果がわかるまで数日かかります。そのため抗菌薬の選択は過去の報告をもとに行う必要があります。 抗菌薬選択の参考として伝染性膿痂疹の原因菌を見てみましょう。 皮膚…

「とびひ」と診断されたらプールに入れない?

とびひ(伝染性膿痂疹)は小児に多い疾患なので、保護者から学校やプールに関する質問を受けることがあります。 小児の感染症について、登校やプールに関してまとめてみます。 まず出席停止については法律(学校保健安全法)に定められています。 出席停止期…

膿瘍は穿刺吸引で治療できる?

膿瘍の治療の基本は切開排膿です。 しかし切開には時間がかかり、その後も処置が必要になってしまいます。 そのため外来が忙しい時は躊躇する場合もあります。 一方、穿刺吸引は短時間で終わり、その後の処置が必要ないのが長所です。 それでは穿刺吸引のみ…

膿瘍を切開したあとにガーゼは詰めたほうがいい?

膿瘍の治療の第一選択は切開排膿です。 切開を行って貯留していた膿を圧出した後は、ドレナージ用のガーゼを詰めるのが一般的です。 しかし本当にガーゼを詰める必要はるのでしょうか。 ガーゼパッキングの効果を調べた論文があります。 Acad Emerg Med. 16(…

膿瘍を切開したあとに抗菌薬は必要か?

膿瘍に対しては切開排膿を行い、その後抗菌薬を投与するのが一般的です。 しかし米国感染症学会のガイドラインでは、基本的に(発熱などの全身症状を伴う場合を除いて)抗菌薬は不要と記載されています。 Clin Infect Dis. 59(2): 147, 2014 PMID: 24947530 …