皮膚科の豆知識ブログ

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薬剤

ステロイド局注の方法

円形脱毛症やケロイドの治療ではステロイドの局所注射(局注)を行います。 ところがステロイド局注の具体的な方法については、教科書にはほとんど記載がありません。 そこで今回は局注についてまとめてみました。 (MB derma 189: 40, 2012) ①使用薬剤 局…

妊娠中、授乳中の抗ヒスタミン薬

妊娠中に安全性が高い薬剤 授乳中に安全性が高い薬剤 妊娠中の抗ヒスタミン薬投与はほぼ安全と考えられるが、エビデンスが十分でないので、治療上必要とされる場合に、安全とされている薬剤の投与を行ってもよい。 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021 ヒ…

小児の抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬の年齢制限について調べてみました。 7歳以上であればクラリチン、アレロック、タリオンは成人と同じ量で使えます。 ザイザル、アレグラは半量です。 デザレックスとルパフィンは12歳以上で使用が可能です。

抗ヒスタミン薬の安全性

自動車運転可 アレグラ、クラリチン、デザレックス、ビラノア 自動車運転注意 タリオン、アレジオン 自動車運転禁止 ルパフィン、ザイザル、アレロック 腎機能によって減量、中止が必要→ザイザル、アレグラ 腎機能による減量不要→アレジオン 腎機能による減…

抗菌薬の抗炎症作用

テトラサイクリン系とマクロライド系は特殊な抗菌薬です。 これらは抗菌作用だけでなく、顆粒球(好中球)の活性を抑制する作用を持っています。 そのため抗炎症の効果があり、感染症以外にも使用されることがあります。 論文を見てみましょう。 J Invest De…

紫外線療法は何歳からできる?

乾癬の光線療法ガイドライン 小児に光線療法を行うことについては,10 歳以上の外用療法による効果が乏しい中程度以上の子供に行う 現在のところ,長期的な安全性について確立されていないので,十分な説明のもと行うべきである.また,照射範囲についても極…