皮膚科、形成外科では真皮縫合がよく行われます。
真皮縫合にはどのような利点があるのでしょうか。
術後瘢痕に対する真皮縫合の効果を調べた報告があります。
Br J Plast Surg. 42(1): 74, 1989 PMID: 2537125
45人の腕のタトゥーを2カ所切除し、1カ所は真皮縫合を行わず、もう一カ所は真皮縫合を行って縫合されました。
そして術後半年後の瘢痕の幅が調査されています。
【瘢痕の幅(皮膚切除術後半年)】
・真皮縫合なし:4.82mm
・真皮縫合あり:2.89mm
(P<0.001)
真皮縫合を行ったほうが、術後瘢痕は小さくなっています。
美容的観点からは真皮縫合を行うのが望ましいようです。
傷が開かないようにというよりは、術後瘢痕を予防する効果を期待しています。
それではどんな糸を使用したらよいかを次の記事で解説します。