マダニ刺症の対応法は人によって微妙に異なっています。
そこで虫の大家・夏秋優先生の「マダニ刺症への対応提言」をまとめてみました。
Visual dermatology 17(11): 1064, 2018
皮膚に吸着したマダニは除去する必要があります。
それでは除去はいつすればよいのでしょうか。
Q:マダニはすぐに除去する必要があるのか?
A:除去は1~2日以内であればいい。
虫体は即座に除去する必要はなく、1~2日以内でいいそうです。
次に口器が皮膚に残ってしまった場合はどうすればいいのでしょうか。
Q:口器が皮膚に残った場合はどうするか?
A:異物肉芽腫を生じた場合は除去が必要。しかし必発ではなく対応を急ぐ必要はない。
口器が皮膚に残存した場合も異物肉芽腫は必発ではなく、必ずしもその場で除去する必要はないようです。
とりあえず様子をみて、異物肉芽腫が生じた際に対応してもよいでしょう。
次に予防的抗菌薬が必要かどうかです。
・感染症発症の確率は低く、予防的抗菌薬投与は推奨されない
・感染症が強く懸念される場合は、ドキシサイクリン200mgの単回投与を行ってもよい(エビデンスはない)
基本的に予防的抗菌薬は推奨されていないようです。
ただしドキシサイクリンの単回投与を行ってもよいとされています。
これらの指針は現場で役に立ちそうです。