単純ヘルペスに対しては抗ウイルス薬を5日間投与するのが一般的です。
しかし内服終了時には、まだ治癒していない患者もいるようです。
それではどれくらいの期間で単純ヘルペスは治癒するのでしょうか。
5日間治療の効果
臨床試験の結果を見てみましょう。
546人の口唇ヘルペスあるいは性器ヘルペスの患者に、抗ウイルス薬(バルトレックスorファムビル)が投与されました。
臨床医薬. 29(3), 285, 2013
・痂疲化までの平均日数:4.0日
・治癒までの平均日数:6.0日
痂皮化まで平均4日、治癒までに平均6日かかっています。
内服終了時、痂皮化はしているが治癒していないという患者が多いようです。
1日治療の効果
また最近は高用量を1日だけ内服する短期間投与(one-day treatment)も行われています。
こちらの効果についても論文を見てみましょう。
259人の再発性ヘルペスに対して短期間投与が行われました。
日臨皮会誌 35(3): 488, 2018 (NAID)130007411774
・痂疲化までの平均日数:4.0日
・治癒までの平均日数:4.7日
こちらも5日間治療と同じくらいの時間がかかるようです。
つまり治療は1日で終了しますが、すぐに治癒するわけではなく、その後数日かかるということです。
そのため効果をあまり実感できない人もいるようです。
まとめ
以前インフルエンザに対して1回で内服が終了するゾルフーザという薬剤が発売されました。
しかし内科の知り合いに聞くと、患者の満足度はあまり高くなかったそうです。
ゾルフーザはインフルエンザの罹患期間を半日から1日程度短縮します。
しかし内服が終了してから治癒するまでに2、3日かかります。その間に不安になって再び外来を受診する患者が多かったということでした。
短期間投与は、1日で治療が終了するというメリットが強調されていますが、患者の満足度は必ずしも高いとは言えません。
「治るまで飲みたい」という希望を言われることもあり、治療法の選択は慎重に行う必要がありそうです。