この本は様々な書籍、教科書から影響を受けて制作されています。
- 誰も教えてくれなかった診断学
- 極論で語る神経内科
- 内科診療フローチャート
- 不明熱・不明炎症レジデントマニュアル
- 嫌われる勇気
このブログではこれらの本を紹介しながら、私の著書の内容を解説したいと思います。
私が通読型の教科書を執筆しようと考えた際、まず思い浮かんだのが「極論で語る神経内科」でした。
極論で語る神経内科
「極論で語るシリーズ」はイラストや4コマ漫画がふんだんに散りばめられた、くだけた感じの教科書です。
その中でも「極論で語る神経内科」は特に優れていて、通常の教科書でフォローしきれないような経験に基づく専門医の考え方が存分に語られています。
第一版のあとがきから引用させていただきます。
この本は私の個人的な「神経内科に関してこんなことを考えて診療している」という放言ですべてが構成されています。
マニュアルでもなければテキストでもありません。現代の中堅の神経内科医が何を考えて日々仕事しているのかが詰まっています。
マニュアルでもなければテキストでもない。
まさにマニュアルと成書の間を埋める教科書になっています。
実際、「脊髄疾患で重要なのは放射線科に緊急性を説明するスキル」など、成書やマニュアルには書かれていない治療のコツが述べられ、疾患のイメージがありありと伝わってきます。
神経疾患を診ることがないに私にとっても非常に面白く、一気に読み切ってしまいました。
中には皮膚科診療にも応用できそうなTipsもあり、長年の経験から得られた診療のエッセンスは他の分野にも応用が利くようです。
ものすごく偏った臨床の真髄
「極論で語るシリーズ」のコンセプトについて、担当編集者様が書かれた文章があります。
一部だけ引用させていただきます。
「肩ひじをはらず、自由に先生のいわんとされたい臨床の真髄を語ってもらいたい」
「教科書じゃありませんから、網羅性は除外です」
「先生の中で、モノ申したい臨床のテーマをピックアップしてもらって、ものすごく偏ったテーマでもいいですし」
これがまさに私の書きたい教科書でした。
残念ながら皮膚科の分野では、そのような本はあまり多くありません。
私の力不足から「極論で語る神経内科」には遠く及びませんでしたが、網羅性は除外して、ものすごく偏った臨床の真髄を語ったつもりです。
(出版社様からは、あまり偏りすぎず網羅性を持たせてほしいと言われましたが)
また4コマ漫画はありませんが、「極論で語る神経内科」を参考にしてイラストをふんだんに散りばめました。
是非手に取っていただき、感想やご意見をいただけましたら嬉しいです。
つづく
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