蜂窩織炎に対して抗菌薬を開始した後、効果判定はいつごろ行ったらよいのでしょうか。
英国のガイドラインを見てみましょう。
NICEのガイドラインでは、治療の効果判定は48時間後に行うことが推奨されています。
The use of intravenous antibiotics should be reviewed by 48 hours (taking into account the person's response to treatment and any microbiological results) .
この根拠となる論文を紹介します。
Clin Infect Dis. 63(8): 1034, 2016 PMID: 27402819
蜂窩織炎で入院した患者216人の治療への反応率(臨床症状と検査所見)が調査されています。
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臨床症状改善 (発熱・皮膚症状) |
検査値改善 (白血球・CRP) |
1日後 |
39% |
66% |
2日後 |
86% |
93% |
3日後 |
97% |
98% |
(検査値改善:20%以上低下)
検査値のほうが早く反応するようですが、治療開始24時間以内では治療への反応が見られないことが多いようです。
48時間で多くの患者に反応が見られ、72時間でほとんどの患者に反応が見られます。
抗菌薬を投与しても48~72時間で反応が見られない場合は、抗菌薬の変更や診断の見直しが必要でしょう。
それでは治療はどれくらいの期間行うのがよいのでしょうか。次の記事で解説します。