歳を取ると皮膚が乾燥しやすくなります。
それはなぜなのでしょうか。
皮膚(角層)の水分は皮脂や汗によって保たれています。
しかし加齢に伴って皮脂腺や汗腺の機能が低下。
それによって皮脂や汗の分泌量が低下するため、皮膚が乾燥しやすくなるのです。
汗腺の機能低下は全身に同時に起こるわけではなく、低下しやすい場所があるようです。
発汗機能の低下は下腿→背部→胸部→上肢という順番で起こります。
皮脂欠乏性湿疹は下腿や腰部に起こりやすいことが、この結果を裏付けています。
J Physiol Anthropol Appl Human Sci. 23(6): 289, 2004 PMID: 15599077
このような老化に伴う発汗機能低下は、運動によって抑制できる可能性があるようです。
若年成人(Y)、運動習慣がある高齢者(HO)、一般高齢者(NO)の発汗量を調べた研究があります。
Int J Biometeorol. 42(4): 210, 1999 PMID: 10232057
運動習慣のある高齢者は若年成人と同等の発汗量が見られています。
運動にはドライスキンを予防する効果も期待できるかもしれません。