前回に引き続き書籍の内容をもとにして国家試験の問題を解説していきます。
今回は第4章の内容になります。
【問題】
以下の表面がツルツルで周囲との境界が不明瞭な紅斑をみたとき、注目すべきポイントは何でしょう。
(112-E28)
国試問題文(抜粋)
43歳の男性.足の痛みを主訴に来院した.左足の第一中足趾節関節に熱感と圧痛とを認める.
【解説】
答え:皮疹の部位(関節部)
紅斑の表面の変化がなくツルツルしている場合は、病変は真皮以下に存在しています。
そして皮下組織に病変がある場合は境界が不明瞭になります。
この症例は境界が不明瞭なので、病変は皮下組織にあるようです。
単発の場合はまず感染症(蜂窩織炎)を疑います。
ですが関節部に病変がある場合は急性関節炎(痛風、偽痛風)の可能性も忘れてはいけません。
可動域制限、可動時痛があるかどうかを確認するのがよいでしょう。
答えは痛風発作です。
意外と皮膚科を受診することもあるので間違わないようにしたいですね。