拙著「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」の読者から、初期対応と皮膚科コンサルトのタイミングが知りたいとのご意見をいただきました。
前回までは紅斑について解説しました。
今回は紫斑についてです。
緊急性のある病態
初期対応を考える上で重要なのは緊急性です。
書籍で述べたように、紫斑には血液の異常、物理的刺激、血管炎の3つの原因があります。
この中で緊急性が高いのは血液の異常と血管炎です。
初期対応
それでは初期対応について考えていきましょう。
- 薬歴の確認
- 血液検査
- 紫斑の隆起の有無
紫斑をみたときは、まず抗血栓薬の薬歴と血液検査から血液異常を鑑別します。
そして紫斑の隆起から、物理的障害と血管炎の区別を行います。
皮膚科コンサルトのタイミング
次に皮膚科コンサルトのタイミングについて解説していきます。
①血液検査の異常がある場合
血液疾患の可能性があり、血液内科へ紹介してください。
②血管炎を疑う場合
皮膚生検が必要なので皮膚科へコンサルトしましょう。