蜂窩織炎は再発することが多いと感じます。
実際、再発率はどれくらいなのでしょうか。
蜂窩織炎の総論を見てみましょう。
JAMA. 316(3): 325, 2016 PMID: 27434444
蜂窩織炎の再発率
・1年以内:14%
・3年以内:45%
このように半数近くが3年以内に再発するようです。
そのため治療だけではなく再発予防も重要です。
再発予防のためには、まず細菌の侵入口となった疾患(外傷や皮膚潰瘍)の治療を行う必要があります。
下肢の蜂窩織炎は足白癬が原因になっていることも多く、足白癬の有無を確認し確実に治療することも重要です。
また下腿浮腫やリンパ浮腫が蜂窩織炎の誘因になっている場合は、浮腫の管理が重要です。
蜂窩織炎を繰り返す下腿浮腫の患者を対象とした研究では、弾性ストッキングによる圧縮療法によって再発リスクが低下することが示されています。
N Engl J Med. 383(7): 630, 2020 PMID: 32786188
蜂窩織炎の再発率(6か月間)
・圧迫療法あり :15%
・圧迫療法なし: 40%
RR(95% CI): 0.37(0.16-0.84)
蜂窩織炎の治療では、このように再発予防を意識することも重要になります。