この度、医学書院様より本を出版しました。
書籍を購入してくださった方に向けて、Twitterで書籍の内容をもとにした国家試験の解説を行いました。
今回、改めてブログにまとめたいと思います。
問題
次の3つの紅斑を見たとき、まず何を考えればよいでしょうか。
解説
答え:表面の性状に注目する
紅斑を見たとき、まず注目するのは表面の性状です。
表面がザラザラしている場合は病変が表皮にあり、ツルツルしている場合は病変が表皮にはなく真皮以下に存在しています。
ツルツルしている場合は、さらにその深さによって見え方が変わります。
真皮の場合は境界明瞭で、皮下組織の場合は境界不明瞭です。
このように紅斑は3つに分類することができます。
問題の3つの皮疹は
A:表面ザラザラ(湿疹)
B:表面ツルツル+境界明瞭(蕁麻疹)
C:表面ツルツル+境界不明瞭(結節性紅斑)
となります。
このように皮疹の表面に注目することで、見た目一発診断ではなく論理的に診断を行うことができるのです。
つづく