前回に引き続き書籍の内容をもとにして国家試験の問題を解説していきます。
今回は第3章の内容になります。
【問題】
以下の紅斑をみたときに、まず確認するのはなんでしょう。
(112C-25)
国試問題文(抜粋)
32歳の女性.痒みを伴う皮疹を主訴に来院した.昨日夕食後に皮疹が背部に出現し,消退した後に下肢に同様の皮疹が出現した.
【解説】
答え:皮疹の持続時間
表面の変化がなく、境界明瞭な紅斑なので病変は真皮にあるようです。
その場合はマスト細胞性の蕁麻疹とT細胞性の中毒疹を考えます。
そして蕁麻疹と中毒疹の鑑別点は皮疹の持続時間です。
24時間以内に消えるのが蕁麻疹、24時間以上持続するのが中毒疹です。
この症例は数時間で皮疹が消退しているようなので蕁麻疹だとわかります。
隆起が強いので見た目一発診断も可能ですが、順序立てて考えましょう。
つづく